柏原湿原の自然
柏原谷筋低湿地

ki.jpg (1578 バイト) 柏原谷筋低湿地の自然 柏原谷筋低湿地(北部から南を望む)

 苫東を代表する湿原で、標高約12mの柏原大地に刻まれ谷間に沿って発達しています。面積は約20haで、台地上が農耕地や林地として利用されてきたのとは対照的に、土地利用不適地として放置されたのが幸いして苫東でも最も質の高い自然が残されています。
 この湿原では、低層湿原が広がる勇払原野の中にあって、特異な植生を見ることができます。丈の低い草からなるイトイヌノハナヒゲ、ミカヅキグサ群落やサギスゲ、ヤチスゲ群落の他、ミズゴケ湿原も発達しています。カーペット状に広がるミズゴケが作る凸凹に応じてツルコケモモ、イソツツジ、サギスゲ、ヒメワタスゲなど湿原ならではの様々な花が私達の目を楽しませてくれます。


主な野鳥

 野 鳥 名

主な飛来時期 主な飛来・観察地点
【森林の鳥】 アカゲラ  クロツグミ 5〜9月 A
ヒヨドリ 1年中 @A
【水辺の鳥】 アオサギ 春〜秋 @

湿原の3つのタイプ

 一口に湿原といっても河川の氾濫原、干潟、湖沼など様々なタイプがあります。一般に陸域の湿原は「高層湿原」「中間湿原」「低層湿原」の3つのタイプに分けられています。これは、標高の違いではなくて、湿原を潤している水に含まれる栄養によって区分され、それぞれ個性的な植物により景観が特徴づけられています。

高層湿原・・・ほとんど栄養を含まない雨水のみにより生育する湿原で、ミズゴケやミカヅキグサなどの小さな植物が主役です。
低層湿原・・・雨が降ると上流や周囲から流れ込んでくる、土砂や栄養に豊んだ水で育成する湿原で、背の高いヨシがその代表です。河川や湖沼周辺に発達します。
中間湿原・・・両者の中間で、ヌマガヤやノハナショウブ、エゾカンゾウなどがその主役です。泥炭などを掘ると下からヨシ、ヌマガヤ、ミズゴケという順で層をなしているのがよく見られます。

湿原の不思議な草花たち

モウセンゴケ
 モウセンゴケは、葉に付いている赤い毛(腺毛)の先のネバネバ液で虫を捕えて食べる食虫植物です。マッチの先のような小さな白い花は、実に可憐ですが寿命は数時間です。ネジバナというピンクの花は、その名のとおり小さな花をらせん状に並べています。ミズゴケは葉の中に水をためこみ、まるでふかふかのカーペットにようです。


サギスゲ
 高層湿原でよく目にする円形の盛り上がりは、ミズゴケが作り出したものでブルトと呼びます。
 また低層湿原では、ヤチボウズが見られます。スゲ類の根がこぶしのように集まって、あたかも坊主の頭のように盛り上がってもので、苫東では海岸に近いところで目にすることができます。




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